西米良型ワーキングホリデー制度

そこで村では農作業の人手を確保するとともに、村外者との交流を村の活性化につなげようと、1998(平成10)年から全国に先駆けて「西米良型ワーキングホリデー制度」を始めました。

西米良村では、昼夜の温度差が大きい気候を生かしてユズや花の栽培が盛んです。冬から春にかけてはスイートピー、夏はホオズキにパンジー、秋はユズの収穫と続きます。
 通常は家族で作業にあたりますが、種まきや出荷の時期などはとても忙しく、家族だけでは追いつきません。花の生育は早いので、鉢上げや出荷準備など一気にやり終えなければならず、人手がどうしても必要です。
 そこで村では農作業の人手を確保するとともに、村外者との交流を村の活性化につなげようと、1998(平成10)年から全国に先駆けて「西米良型ワーキングホリデー制度」を始めました。都市部の人々は働きながら田舎生活(観光旅行)を楽しめ、受け入れ側は人手不足の解消や新しい風を呼び込むことができるなど双方にメリットがあります。
 参加者は受け入れ農家から得た賃金で村に滞在し、余暇を楽しめます。運営主体は第3セクター「株式会社 米良の庄」。受け入れ農家の状況を確認しながら、参加希望者に人手を必要とする農家を紹介します。
 当初、5戸だった受け入れ先は現在、花やユズなどの農家と食品加工所を合わせて10件ほど。参加者の報酬は1人1日(7時間)、4,270円。双子キャンプ村に3,000円で宿泊でき、滞在費用はほとんどかけずに余暇を過ごすことができます。1週間滞在の場合は、3日間を仕事に充てて、残りはゆったりと村を満喫する人も多いようです。
 これまでに全国各地から、10歳代から60歳代までの男女約300人が体験。何度も制度を利用して村を訪れたり、夏のやまびこ花火大会や各イベントに遊びに来たりするケースも増えています。